だストレージ
いつもの会話にもう一品。
余剰知識の見本市。

トガリハイランド白樺 トガリハイランドシラカバ

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名前だけ聞くと「いったい何が尖ってる高原なんだ……」みたいな謎の興味が出てくるがそんな妄想に意味はない。“トガリ”は地名だ。
長野県の戸狩温泉スキー場ほど近くにある宿泊&温泉施設の名前である。

が、まあ戸狩の観光情報サイトが『とんがり戸狩』という名前だったりするあたり、何かとんでもない物が尖っている可能性も捨てきれない…!(捨てろ)

合宿御用達

ホテルや温泉のほか、宴会場やバーベキュー場、体育館、ダンスホール、会議室など多くの施設を有している。
宿泊できる部屋は和洋どちらもあるが、本館は高原リゾートホテル然とした佇まいだ。名前も如何にもそれっぽい。

勿論冬季のスキー・スノーボード客が多いようだが、それ以外のスポーツ合宿についても積極的に打ち出している。
卓球台やバスケットボールのゴールなどは備えてある。

2つある体育館のうち片方は壁面や天井に吸音材を使用しており、音楽合宿も可能とのこと。

色んなグループが使用していそうだ。
利用可能な人数のキャパシティも多いので、スキー教室や学生の部活とかでお世話になった人もいるかも。

またランチがバイキングで、カレーライス・五目飯・信州そば・おしるこが食べ放題だ。
ボリューム感いっぱいだな……。こいつは益々スポーツ系の学生合宿が来ると凄そうである。

信濃の国の新たな湯

この施設のある戸狩温泉は長野県の飯山市にある。
勿論その名の通りの温泉が存在するのだが、この戸狩温泉、平成になってから掘削されたかなり新しい温泉である。

平成3年(1991年)の開湯だが、これは思いっきりバブル崩壊してる期間である。

昭和後期の成長期の名残なのか、それとも不況のあおりを受けて新たな源泉を掘ったのかは不明だが、オープンしてからも大変だったのではなかろうかという余計な想像が働く。

スキー場のゲレンデ下には『暁の湯』『望の湯』という弱アルカリ性の湯を湛えた共同の浴場が2つ並んでいる。

いっぺんに開発したのかは判らないが、スキー場周辺には宿泊施設だけでも40軒を超える数が存在する。結構な一大リゾート地だ。
インターネット上で検索するだけでも今でも活気があることが窺える。
各地で消えていったスキー場も多いことを考えると盛況さが羨ましいところもあろう……。

賑やかな高原の冬

戸狩温泉スキー場について少し。

このスキー場、公式サイトで写真を見るに見晴しや夜景だけでも相当綺麗そうだが、星空観察やお笑いイベント、ゲームとのコラボ、ラーメンチェーン店とのタイアップなど、独特のイベントを毎年開催していることでも話題になるという。

2017年はじめの今冬は、2月に『かまくら祭り』、3月には『とがり光の祭典』と称される雪上花火大会やゲレンデ周辺の特別ライトアップなどが実施される予定だ。

雪上花火のイメージが全然つかない……と思って検索してみると、黒部や蔵王、宇奈月温泉など他のスキー場でも類似イベントはあるようで幾つか出てきた。

ゲレンデで打ち上げ花火が花開く――まあそれだけと言えばそれだけなのだが、雪が積もっている風景の上なので、夏のイメージがどうしても強い花火とセットになっていると独特の美しさを感じる気がする。

現地では地面への反射もあって更に不思議な雰囲気が楽しめそうだ。

団体客と同時になると騒がしさもありそうだが、先述の共同浴場は更に混んでいそうだし、そうしたイベントを狙ってこちらのようなホテルに宿泊しにいくのもアリかも知れない。

  • TEXTS & GRAPHIC by

    Yuri Yorozuna
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